第303回 長野県眼科医会集談会 特別講演抄録
萎縮型加齢黄斑変性
信州大学医学部眼科学教室 吉田 紀子
加齢黄斑変性(AMD)は、最終的には黄斑部に不可逆的な変化を起こし、社会的失明の原因となる疾患です。
黄斑新生血管が原因の新生血管型AMDに対しては、これまでに光線力学療法や抗血管内皮増殖因子薬などが開発され、治療によって視力を維持、改善することができるようになってきました。
そして2025年11月、ついに萎縮型AMDに対する治療薬であるavacincaptad pegolが発売となりました。
この薬剤は補体第5成分(C5)阻害剤で、補体経路の活性化を阻害することにより、萎縮型AMDにおける地図状萎縮の進行を抑制する効果が期待されます。
今回の講演では、これまで治療法がありませんの一言で片付けられてしまっていた萎縮型AMDについて、これを機に今一度しっかりと疾患の定義や治療適応などを整理し、今後の治療につなげていけたらと考えています。