第245回長野県眼科医会集談会・第32回信州臨床眼科研究会 特別講演

最近の角膜パーツ移植の術式

眼科杉田病院 杉田 潤太郎

 かつては角膜移植を全層角膜移植と表層角膜移植とに大別していたが、近年ではその角膜をさらに細かなパーツに分けて移植する概念をもつようになってきた。角膜パーツ移植は、角膜を上皮、実質、内皮に分け、病的部分を主に移植する方法である。全層移植に比べ拒否反応が少なく長期予後も良好なことが多いので、早期に手術する考え方に変化してきている。上皮傷害に対しては眼表面再建術、実質に対しては深層角膜移植(DALK)、内皮傷害に対してはデスメ膜剥離角膜内皮移植術(DSAEK)について述べる。最近のフェムトセカンドレーザーを使用した角膜移植にも、ふれる予定である。