第12回 長野県眼科フォーラム 特別講演

「白内障術後眼内炎、被告の立場から」

きくち眼科    渡部 通史

 医療の結果が悪い場合、たとえミスがなくとも、患者遺族あるいは家族が医師の過失、責任であるとして、訴訟を起こすことが増えている。さらに、業務上過失致死あるいは殺人罪の容疑で担当医師が逮捕される事態も 起こっており、産科、救急、小児科医不足の一因となっている。
 訴えた側の遺族あるいは家族の感情はいうまでもないが、 訴えられ、被告となった医師の感情、立場、家族のことが話題になることはほとんどない。
 今回、医療裁判の一被告として、公判中に考えたこと、経験したことなどを述べる。学術的な話しではなく、今の世情に対する意見ともちがう、あくまで個人としての意見、感想が中心となる。